2018年02月04日 | ブログ
JR九州は、老朽化した車両の置き換えとして、次世代の近郊型交流電車「821系近郊型交流電車」(上イメージ)と、蓄電池搭載型ディーゼルエレクトリック車両「YC1系蓄電池搭載型ディーゼルエレクトリック車両(ハイブリッド車両)」(下イメージ)の2車種の開発および製作を進めていて、今後、営業運転にむけて、走行試験を実施していく。(イメージはJR九州提供)
開発コンセプトは、「やさしくて力持ちの鉄道車両」、JR九州の今後を担う最新技術を駆使した近郊型タイプ車両の開発としている。
2車種共通の特徴としては、一人あたりの腰掛座面幅を拡大、出入り口に足元のホームを照らす照明の設置、室内にダウンライトタイプのLED照明の採用、スマートドアの採用、4ヶ国語対応の案内表示器の設置(マルチサポートビジョン(車内)、行先案内表示器(車外))など、お客さまサービスの充実と、安定輸送の追及、台車個別制御ブレーキシステムの採用、車両・地上設備の状態を把握する状態監視システムの搭載など安全・安定輸送の追求、また空調装置やブレーキ装置等の機器の共通化によるコストの低減を行っている。
JR九州No.1の省エネ車両
「821系近郊型交流電車」
・新製両数:3両×2編成(計6両)
・定員:407名(うち座席137名)
・設計最高速度:120km/h
・駆動システム:モーター
・給電方式:架電給電
・搬入時期:平成30年2月末(予定)
○やさしい
最新技術のフルSiCを搭載し、消費電力量を低減(約70%低減※)
○力持ち
主変換装置(CI)や補助電源装置(SIV)の冗長性(信頼性)による安全・安定輸送の確保
JR九州初のシステム搭載車両
「YC1系蓄電池搭載型ディーゼルエレクトリック車両(ハイブリッド車両)」
・新製両数:2両×1編成(計2両)
・定員:232名(うち座席76名)
・設定最高速度:110km/h
・駆動システム:モーター
・給電方式:エンジン発電式
・搬入時期:平成30年6月(予定)
○やさしい
・出入り口の段差をなくし、バリアフリーの充実
・出入り口は片側3扉の両開きとし、スムーズな乗降が可能
・ブレーキ時に発生する回生電力を蓄電池に充電させエネルギーの有効活用
・エンジン駆動からエンジン発電式モーター駆動に置換えることで、二酸化炭素等の排出量や騒音を低減
・JR九州初の蓄電池のエネルギーを有効活用した省エネ型最新技術のディーゼルエレクトリック車両(燃料消費量約20%低減)
○力持ち
・蓄電池のアシストによる効率的な走行性能を実現
・気動車に使用していた回転機器等の機械部品減少かつ、電車部品の活用による気動車特有の不具合を低減